集団の活性化と存続についてーー町内会に参加しない理由


今日もまた回覧板を前の住人から次の住人へ渡す。回覧板は「なんとかさんが亡くなりました。葬儀には誰々が出席しましたうんぬん」と大分合同新聞のミニ事件簿並みにどうでもいいニュースが書かれている。また「いついつは清掃活動の日なので積極的に参加して下さい」などと労働者が平日の昼間にどうやって参加すれば良いのか不明で不毛な呼びかけが書かれていたりする。

自分にとって町内会など参加する気はさらさらない集団である。

集団の目的と存続

人の集まりには色々ある。ただ単に集まっているだけの場合は、偶然同じ空間にいるというだけのことだから、あまり問題にならない。

ただ単に集まっているだけではない集団には何らかの目的がある。例えばサークルは、同じ趣味などを一緒に楽しむという目的がある。会社という集団は利益を出すという目的がある。存続するという目的がある集団もあるだろう。見方によってはある種の家族とか国家とか。集団とは目的に共感しあった人間の集まりである。

集団について考えるとき存続が1つキーワードになるだろう。何らかの目的があるということは、その目的を達成するか、達成する必要がなくなるまで、集団は存続し続けるし、存続しなければならないからである。期間の長短はあるが、集団が結成されたからには、その集団は一定期間は必ず存続しなければならないのである。

例えば中学3年生B組は、第一義的には義務教育の最終課程を終えるために存続している。したがって、目的である義務教育の最終過程を履修したのであれば、目的は達成されたので、中学3年生のB組は存続する必要がないし、実際に存続していない。あるのは何期生同窓会とか、個々の友人関係だけである。しかし、この義務教育の最終過程が履修されるまでは、様々な困難があろうとも、中学3年生B組は存続しなければならないのである。それが中学3年生B組の存在意義である。

集団の存続に必要なもの

集団の存続に必要なものは、集団内部に活動している人間がいるということである。

活動している人間がいなければ、集団自体が活動していないので、集団は存在していないのと同じである。

集団の活性化に必要なもの

他方で、集団は存続していればいいというものでもない。目標達成に向けて活動しており、その活動が活発であればあるほど良い。何故良いのかは色々考えられるが、あまり活動しなくて良いというような集団であれば別に存在しなくてもいいのだ。

集団を活性化させる要素は色々と考えられるが、最も基本的な前提として、集団内部に活発に活動している人間がいるということが挙げられる。

ある目的のためにどの程度活動するかは人それぞれである。活動の活発さの程度は熱量と言われるし、様々な熱量があることを温度差があると言ったりする。

通常、集団全体の熱量を上げるためには、多くの熱量を有している個人が沢山いたほうがよい。多くの熱量を有している個人を集めるには、熱量の多そうな人間をスカウトするという手もあるが、端的になるべく多くの人間を集めることも有効だろう。

集団の規模の拡大

集団規模の拡大を考えるというのは、集団の規模が大きくなったり、小さくなったりする様子について考えるということだ。集団規模が大きくなるということは集団に加入するということで、集団規模が小さくなるということは集団から離脱するということだ。

集団規模の拡大は、加入する人間を増やし、離脱する人間を減らすことで達成される。加入を所属すること、離脱を所属することをやめることだと考えると、集団規模の拡大には個人が所属し続ける必要があると言い換えることができる。

町内会の活性化のために必要なこと

回覧板に「積極的に参加して下さい」などと記載するのは、積極的に参加する住民が少ないことの裏返しであろう。そもそも町内会に参加している人間自体が少なく、場合によってはフェードアウトしているのだろう。

加入する人間は減っているし、離脱している人間は多いということでは、町内会に未来はない。

以上の分析から町内会に未来がない理由を考える。

  1. 町内会には参加するに値する共感できる目的がないこと
  2. 町内会に所属し続ける動機が存在しないこと

この2つは似ているようで異なる。1は町内会自体の問題。2は加入する個人の問題である。

この2つの要素から、町内会に未来がない具体的理由は色々と挙げられる。

まず町内会の目的が漠然としていること。町内会は何のためにあるのかさっぱりわからんではないか。回覧板を回すだけの役割ならいらないし、友達の輪を広げる目的ならサークルや趣味の会でよいのだ。町内会に加入する人間を増やすのであれば、目標をぶち上げる必要がある。住みやすい町とか、温かい人の輪とかでもいいが、共感可能な目的である必要がある。治安が悪い地域なら治安を維持するためとか、子どもが多い地域なら子育てしやすい町作りとか。

他方で共感可能な目的であっても、所属し続ける動機を与えるような集団でなければならない。金銭的な利益誘導でもよいし、就職しやすいとかでも良いだろう。何か見返りがないと集団に所属する動機はなくなっていく。ましてや町内会という名の老人会で、老人の長話に付き合わされる会という集団であれば、所属し続ける動機は目に見えて失われていくだろう。この意味では、動機を失わせるようなことをしないということも重要な観点になる。会議が長い、負担が大きい、休みが拘束されるなどは、どんな任意団体でも隠し持っている離脱要素である。


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