水島広子『10代のうちに知っておきたい折れない心の作り方』を読んだ。
傷つきやすい子どもに読んでほしい
10代の心は傷つきやすい。
友達とのちょっとしたLINE。親の一言。テストの点数の上がり下がり。
気になりやすい子ども、悩みやすい子どもには読んで欲しい本だった。
何が書かれているか
最初に考え方の原則が書かれている。「こういう風に考えてごらん」という7つの見方だ。
原則1 イヤな感情には役割がある
原則2 怒っている人は「困っている人」
原則3 人にはそれぞれの事情がある
原則4 自信をなくしたときは「衝撃」をさがそう
原則5 決めつけられても決めつけない
原則6 「自分」を主語にして話す
原則2はなるほどなぁと思った。
怒っている人と出会ったとき、僕たちは「自分が攻撃されるのではないか」と考えて、身がまえてしまう。
そして場合によっては「やられる前にやる」の精神で、先制攻撃したり、反撃を加えたりしてしまう。
そして泥沼の闘争へ・・・・・・。
見方を変えるのだ。怒っている人は、見方を変えれば、何かに困っている人なのだ。
だから、可能であれば、困りごとを解決できないか一緒に考える。
そうすれば、いくらかは泥沼にはまることは少なくなっていいじゃないか。
大人でも(大人になりきれていれば、の話だが)これは大事な見方なのだ。
見方を変えるということ
一つの物事は見方を変えればいくらでも見え方が変わる。
ピラミッドを上から見れば正方形の建物に見えるだろうし、横から見れば三角形の建物に見えるのと同じだ。
そして一つの物事に出くわしたときに、焦る人、怒る人、解決しようとする人、反応が人それぞれなのも、見方の違いだろう。
これを理解していないと、誰かと話し合うということすら難しくなってしまうのだ。
この本は、人と人が何とか折り合いをつけながら、そして自分自身とも折り合いをつけながら生きていくための、大事なことが書かれていると感じた。まあ、題名は「折れない心の作り方」なのだけれど。