読書メモ 『幻の本土上陸作戦 オリンピック作戦の全貌』NHK「果てなき殲滅戦」取材班、中津海法寛

以前、NHKで観たことがあったような気はしたが忘れていた。 改めて『幻の本土上陸作戦 オリンピック作戦の全貌』を読んだ。   実際には生じなかった地獄のお話。第二次世界大戦で日本が降伏しなければアメリカ軍を中心 … “読書メモ 『幻の本土上陸作戦 オリンピック作戦の全貌』NHK「果てなき殲滅戦」取材班、中津海法寛”の続きを読む

読書メモ『ブッダという男――初期仏典を読みとく』清水俊史

清水俊史の『ブッダという男――初期仏典を読みとく』を読んだ。 仏教学の大家を告発する衝撃のあとがきで有名になってしまった本だが、それとは別に内容も面白かった。   この本は、2500年前に生きていた男の実像、歴 … “読書メモ『ブッダという男――初期仏典を読みとく』清水俊史”の続きを読む

読書メモ:オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』――ナチスの影

オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』稲富栄次郎・上田武訳、福村出版、1981年、改訂版を読んだ。   1 あらすじ 神秘学に関心を持つドイツ人哲学者オイゲン・ヘリゲルは、自身の探究心を満足させる道が禅宗にあることを期待 … “読書メモ:オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』――ナチスの影”の続きを読む

ネタバレあり きづきあきら・サトウナンキ『まんまんちゃん、あん。』の感想・考察

きづきあきら・サトウナンキの『まんまんちゃん、あん。』を読んだ。 現代のお寺を舞台とし、恋愛をテーマにした漫画だ。   主人公のめぐりは、貧乏子沢山な家の子どもの一人。知人の働きかけでお寺の跡取り息子信玄と結婚 … “ネタバレあり きづきあきら・サトウナンキ『まんまんちゃん、あん。』の感想・考察”の続きを読む

読書メモ 『奴隷のしつけ方』

ジェリー・トナー著(橘明美訳)の『奴隷のしつけ方』を読んだ。 マルクス・シドニウス・ファルクスという架空の古代ローマ貴族が記した体裁になっているのが面白い。   個人的に印象に残ったエピソードを3つ。 &nbs … “読書メモ 『奴隷のしつけ方』”の続きを読む

読書メモ 『公職選挙にみるローマ帝政の成立』

1 古代ローマと選挙制度 丸亀裕司の『公職選挙にみるローマ帝政の成立』を読んだ。 古代ローマにおいても公職は選挙で選ばれていた。今と形は違えど、多くの民衆も選挙に参加していた。 一般に抱く古代ローマの歴史は、元老院の活躍 … “読書メモ 『公職選挙にみるローマ帝政の成立』”の続きを読む

読書メモ 韓非子・説林(「逆鱗」の出典)から受け取る処世術

新釈漢文大系の11巻「韓非子」で説難(ぜいなん)を読んだ。説難自体は、司馬遷の史記の老子韓非列伝にもかなり長く引用されている。   1 説難は逆鱗の出典 説難は一般的には、逆鱗という熟語の出典として有名ではない … “読書メモ 韓非子・説林(「逆鱗」の出典)から受け取る処世術”の続きを読む

読書メモ 『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』

1 最強のレスバ 小野寺拓也・田野大輔の『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』を読んだ。 非常に野暮ったい表現になってしまうが「こんな華麗で一方的なレスバを初めて観た」というのが総じての感想になる。   2 … “読書メモ 『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』”の続きを読む

読書メモ:中西政次『弓と禅』――本当に面白いことは本には書いていない

1 同じ書名をつけるな! 2週間ぐらい前、Youtuberのアバタローの動画が流れてきたのでついつい観てしまった。オイゲン・ヘリゲルの著作『弓と禅』の紹介動画だった。これは中々面白そうだと思って入手した。 ところが、読ん … “読書メモ:中西政次『弓と禅』――本当に面白いことは本には書いていない”の続きを読む

読書メモ 『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』

石井光太の『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』を読んだ。 (筆者名は筆者のTwitterアカウントに飛びます。) 本書は、住居、教育、労働といった8つの視点で、海外の貧困と比較ながら、日本の貧困の実相を明らかにしよう … “読書メモ 『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』”の続きを読む