読書メモ 『土葬の村』高橋繁行

ムスリム墓地で明らかになった日本人の差別意識 大分県の日出町はイスラム教徒の墓地問題で揺れている。 別府ムスリム教会が日出町に設置しようとした土葬墓地について住民が風評被害を恐れて設置反対の運動を起こし、町議会が設置反対 … “読書メモ 『土葬の村』高橋繁行”の続きを読む

読書メモ 「労働組合像の交錯 戦後初期日本の労働運動と共産主義」『社会主義の世紀』

日本の労働組合には2つのおおよそ否定的な評価がつきまとう。 (1)「反戦」「平和」といった政治活動をしている結果、現在では活動が低調である。 (2)日本共産党の政治闘争に巻き込まれた結果、現在では活動が低調である。 この … “読書メモ 「労働組合像の交錯 戦後初期日本の労働運動と共産主義」『社会主義の世紀』”の続きを読む

読書メモ『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』渡邊大門

新年あけましておめでとうございます。 新年早々ですが渡邊大門の『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』(Amazonの頁に飛びます。)を読んだ。 1 著者について 渡邊先生は日本史の学者だ。よくネットニュースに記事を投稿され … “読書メモ『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』渡邊大門”の続きを読む

読書メモ 『気象は戦争にどのような影響を与えたか 近現代戦に見る自然現象と戦場の研究』熊谷直

「風雨に乗じて敵に気が付かれないように接近し、一気に襲い掛かり、混乱する敵を打ち破る。」 「霧のかかった戦場で、蹄の音がし始め、突如として姿を表した騎馬隊が敵兵を蹂躙する。」   ドラマや映画の戦場のシーンでは … “読書メモ 『気象は戦争にどのような影響を与えたか 近現代戦に見る自然現象と戦場の研究』熊谷直”の続きを読む

読書メモ 『言論抑圧 矢内原事件の構図』将基面貴巳

「身体ばかり太って魂の痩せた人間を軽蔑する。諸君はそのような人間にならないように」 東京帝国大学経済学部教授にして、戦後、東大総長にもなった矢内原忠雄の言葉である。 戦前、大学を辞職せざるを得なくなった矢内原が「最後の講 … “読書メモ 『言論抑圧 矢内原事件の構図』将基面貴巳”の続きを読む

読書メモ 小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』講談社現代新書,2021年

私は手塚治虫の『火の鳥』が好きだ。特に鳳凰編が好きで、何度も繰り返し繰り返し読んでいる。 主人公が「なぜ生きものは死なねばならぬのか?」「いや…なぜ生きるのか?」「死ぬために生きるのか?」と問うシーンがある。中盤の名シー … “読書メモ 小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』講談社現代新書,2021年”の続きを読む

読書感想文 森本あんり『不寛容論 アメリカが生んだ「共存」の哲学』新潮選書

森本あんりの『不寛容論 アメリカが生んだ「共存」の哲学』を読んだ。 アメリカが独立する以前の植民地時代に活躍したロジャー・ウィリアムズという筋金入りの変人を中心に、「寛容」を考察している。 日本人は寛容か 私は常々感じて … “読書感想文 森本あんり『不寛容論 アメリカが生んだ「共存」の哲学』新潮選書”の続きを読む

カルタゴ農法の元ネタと大カトーについて雑記。

カルタゴ農法 除草のために自分の持ち家に塩をまいた男性が話題になった。 また、天穂のサクナヒメという稲作シミュレーションゲームで、除草効果に期待して塩を田に撒くプレイも話題になった。 Twitterでは「カルタゴ農法」と … “カルタゴ農法の元ネタと大カトーについて雑記。”の続きを読む

山高水長の話し

山高水長(さんこうすいちょう)という言葉がある。 書き下すと「山高く水長し」となる。これは故人の遺風が偉大であったことを示す言葉である。 出典は范仲淹の「厳先生祠堂記」の最後に載る歌だ。 雲山蒼蒼 江水泱泱 先生之風 山 … “山高水長の話し”の続きを読む

下川耿史監修『教科書が教えてくれない 18禁の日本史』

下川耿史監修の『教科書が教えてくれない 18禁の日本史』を読んだ。   最近、Twitterでフェミニズムに言及した主張を読むことが多い。中には自称フェミニストの域を出ていない人のものもあれば、至極もっともだと … “下川耿史監修『教科書が教えてくれない 18禁の日本史』”の続きを読む