読書メモ 「労働組合像の交錯 戦後初期日本の労働運動と共産主義」『社会主義の世紀』

日本の労働組合には2つのおおよそ否定的な評価がつきまとう。 (1)「反戦」「平和」といった政治活動をしている結果、現在では活動が低調である。 (2)日本共産党の政治闘争に巻き込まれた結果、現在では活動が低調である。 この … “読書メモ 「労働組合像の交錯 戦後初期日本の労働運動と共産主義」『社会主義の世紀』”の続きを読む

読書メモ『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』渡邊大門

新年あけましておめでとうございます。 新年早々ですが渡邊大門の『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』(Amazonの頁に飛びます。)を読んだ。 1 著者について 渡邊先生は日本史の学者だ。よくネットニュースに記事を投稿され … “読書メモ『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』渡邊大門”の続きを読む

刑事訴訟における毒樹の果実理論の毒樹とは何のことかーー北欧神話に関連する雑考

毒樹の果実理論とは何か 刑事訴訟法を学んだ者であれば知らない者はいないであろう言葉が「毒樹の果実」である。 非常にざっくりと説明すると、捜査機関が違法に収集した証拠は、刑事訴訟で証拠として用いてはならないという理論である … “刑事訴訟における毒樹の果実理論の毒樹とは何のことかーー北欧神話に関連する雑考”の続きを読む

うまい棒の美しい食べ方(作法)に関する考察

先日、十数年ぶりにうまい棒を食べた。ハロウィンの関係で家族がもらってきたものである。 家人がいうには、うまい棒は上から圧を加えると縦に4等分され、そうして食べるのが正しいという。 しかし、4等分するということは、やはり砕 … “うまい棒の美しい食べ方(作法)に関する考察”の続きを読む

司法修習生のための大分県ガイド(独断と偏見)

司法試験に合格した皆さん、おめでとうございます。そして、これから司法修習に入るみなさん、実のある司法修習になるよう祈念します。 司法修習生に内定した方たちにとって第一の懸案事項は修習先であろうと思います。 積極的に大分を … “司法修習生のための大分県ガイド(独断と偏見)”の続きを読む

読書メモ 『気象は戦争にどのような影響を与えたか 近現代戦に見る自然現象と戦場の研究』熊谷直

「風雨に乗じて敵に気が付かれないように接近し、一気に襲い掛かり、混乱する敵を打ち破る。」 「霧のかかった戦場で、蹄の音がし始め、突如として姿を表した騎馬隊が敵兵を蹂躙する。」   ドラマや映画の戦場のシーンでは … “読書メモ 『気象は戦争にどのような影響を与えたか 近現代戦に見る自然現象と戦場の研究』熊谷直”の続きを読む

天皇・皇族が裁判を起こせるか? 天皇・皇族に裁判を起こせるか?

秋篠宮家の長女眞子内親王殿下の結婚に関して、ネットがやかましい。 概ね結婚に反対する持論を述べているのは、おそらくリアルでも他人の人生に余計な介入をしまくって居場所がなくなりつつあるオッサン・オバサンが多いのではとの妄想 … “天皇・皇族が裁判を起こせるか? 天皇・皇族に裁判を起こせるか?”の続きを読む

読書メモ 『言論抑圧 矢内原事件の構図』将基面貴巳

「身体ばかり太って魂の痩せた人間を軽蔑する。諸君はそのような人間にならないように」 東京帝国大学経済学部教授にして、戦後、東大総長にもなった矢内原忠雄の言葉である。 戦前、大学を辞職せざるを得なくなった矢内原が「最後の講 … “読書メモ 『言論抑圧 矢内原事件の構図』将基面貴巳”の続きを読む

YouTubeで聞ける禅僧の話、オススメ3選

私自身は「神様」「仏様」という絶対的な何かを信奉する気持ちは持ち合わせていない。 ついでにいうと世の宗教家というものにも、第一印象は「うさんくさい」「こいつはやばい」という印象から入ってしまう。 おそらくこのあたりはバブ … “YouTubeで聞ける禅僧の話、オススメ3選”の続きを読む

読書メモ 小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』講談社現代新書,2021年

私は手塚治虫の『火の鳥』が好きだ。特に鳳凰編が好きで、何度も繰り返し繰り返し読んでいる。 主人公が「なぜ生きものは死なねばならぬのか?」「いや…なぜ生きるのか?」「死ぬために生きるのか?」と問うシーンがある。中盤の名シー … “読書メモ 小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』講談社現代新書,2021年”の続きを読む