「過客」とは何かーーおくのほそ道の元ネタとの関係

「百代の過客」とは何か? 松尾芭蕉の『おくのほそ道』は、次の一文から始まる。 月日は百代の過客にしてゆきかふ年も又旅人なり 「月日は永遠に旅をする旅人のようなものであり、過ぎ去っていく年月もまた旅人だ。」 という意味で紹 … “「過客」とは何かーーおくのほそ道の元ネタとの関係”の続きを読む

令和4年 全国戦没者追悼式 天皇陛下のおことば 雑考

本日、天皇皇后両陛下のご臨席の下、戦後77年目の全国戦没者追悼式が挙行された。 今年は60回目の全国戦没者追悼式でもあった。 ちなみにこれまでの記事はこちら。 令和元年 令和2年 令和3年 今年のおことば まずは引用。 … “令和4年 全国戦没者追悼式 天皇陛下のおことば 雑考”の続きを読む

悪口あるいは批判についてーー韓愈「原毀」を読んで

人の批判、悪口はおそらく人類の歴史と不可分だろう。 中国は唐の時代を代表する名文家(文人)韓愈が、人の批判、悪口について論じた「原毀」を読んだので、備忘のために感想を書く。   内容 原毀という題名は、原が「本 … “悪口あるいは批判についてーー韓愈「原毀」を読んで”の続きを読む

白鳥と餅の昔話からみる日本の気候変動――もちの白鳥、豊後国の国名起源、速見郡の餅を的とする説話

餅と白鳥というのは日本の昔話でよく出てくるモチーフのようだ。モチだけに。   1 もちの白鳥 みんな大好き「まんが日本昔ばなし」にもちの白鳥という話がある。 簡単にいえば、小作人を農作業で冷酷にこき使っていた長 … “白鳥と餅の昔話からみる日本の気候変動――もちの白鳥、豊後国の国名起源、速見郡の餅を的とする説話”の続きを読む

仮執行宣言の前は「及び」か「並びに」か。――請求の趣旨の記載方法に関する一考察

訴状を起案する際、毎回、私の心に1つのひっかかりを生み出す事項がある。 それは請求の趣旨の記載方法だ。   よくある請求の趣旨の記載方法 請求の趣旨とは訴訟の対立当事者に対して何を請求するのかを端的に表示した記 … “仮執行宣言の前は「及び」か「並びに」か。――請求の趣旨の記載方法に関する一考察”の続きを読む

ウクライナで日本人が戦うのは私戦予備・陰謀罪の可能性あり。他にやれることをしよう。

1 ロシアのウクライナ侵略 令和4年2月23日、ロシア連邦がウクライナに侵攻し、侵略戦争を開始した。国際法上の違法性はもとより、いかなる理由をつけようと正当化されない暴挙といえる。そのような中、ウクライナは報道発表を見る … “ウクライナで日本人が戦うのは私戦予備・陰謀罪の可能性あり。他にやれることをしよう。”の続きを読む

読書メモ 「労働組合像の交錯 戦後初期日本の労働運動と共産主義」『社会主義の世紀』

日本の労働組合には2つのおおよそ否定的な評価がつきまとう。 (1)「反戦」「平和」といった政治活動をしている結果、現在では活動が低調である。 (2)日本共産党の政治闘争に巻き込まれた結果、現在では活動が低調である。 この … “読書メモ 「労働組合像の交錯 戦後初期日本の労働運動と共産主義」『社会主義の世紀』”の続きを読む

うまい棒の美しい食べ方(作法)に関する考察

先日、十数年ぶりにうまい棒を食べた。ハロウィンの関係で家族がもらってきたものである。 家人がいうには、うまい棒は上から圧を加えると縦に4等分され、そうして食べるのが正しいという。 しかし、4等分するということは、やはり砕 … “うまい棒の美しい食べ方(作法)に関する考察”の続きを読む

天皇・皇族が裁判を起こせるか? 天皇・皇族に裁判を起こせるか?

秋篠宮家の長女眞子内親王殿下の結婚に関して、ネットがやかましい。 概ね結婚に反対する持論を述べているのは、おそらくリアルでも他人の人生に余計な介入をしまくって居場所がなくなりつつあるオッサン・オバサンが多いのではとの妄想 … “天皇・皇族が裁判を起こせるか? 天皇・皇族に裁判を起こせるか?”の続きを読む

読書メモ 『言論抑圧 矢内原事件の構図』将基面貴巳

「身体ばかり太って魂の痩せた人間を軽蔑する。諸君はそのような人間にならないように」 東京帝国大学経済学部教授にして、戦後、東大総長にもなった矢内原忠雄の言葉である。 戦前、大学を辞職せざるを得なくなった矢内原が「最後の講 … “読書メモ 『言論抑圧 矢内原事件の構図』将基面貴巳”の続きを読む