読書メモ 『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』

石井光太の『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』を読んだ。 (筆者名は筆者のTwitterアカウントに飛びます。) 本書は、住居、教育、労働といった8つの視点で、海外の貧困と比較ながら、日本の貧困の実相を明らかにしよう … “読書メモ 『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』”の続きを読む

日大アメフト部員による大麻所持事件と証拠隠滅罪の関係について

1 日大アメフト部の不祥事 日本大学のアメフト部員が大麻を所持していた疑いで逮捕された。 若者の間に大麻が流行していることは今更珍しくもない。 今回の事件で注目されるのは、日本大学が大麻所持をどの程度把握していたのかとい … “日大アメフト部員による大麻所持事件と証拠隠滅罪の関係について”の続きを読む

読書メモ 『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』

高野秀行の『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』を読んだ。 世界各地の思いもよらない料理の紹介本。   ゴリラやピラニア、エイにサメといったイメージしやすい食材も紹介される中、 モルモットにヤギの消化物といった … “読書メモ 『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』”の続きを読む

読書メモ:森まゆみ『暗い時代の人々』 どうしてこの題名にしたのか?

森まゆみさんの『暗い時代の人々』の感想。   『暗い時代の人々』という題名の本はもう1冊ある。ハンナ・アーレントの評伝集だ。アーレントの『暗い時代の人々』は第二次世界大戦前後の全体主義の世紀である「暗い時代」に … “読書メモ:森まゆみ『暗い時代の人々』 どうしてこの題名にしたのか?”の続きを読む

映画「アニアーラ」ネタバレ感想ーー驚きを失った社会の末路

映画「アニアーラ」を観た。ネタバレが含まれるので注意してほしい。   火星に向けて8000人の客を乗せた巨大宇宙船「アニアーラ」が出発したが、程なくトラブルに見舞われ、漂流することになる。 船内には希望や絶望が … “映画「アニアーラ」ネタバレ感想ーー驚きを失った社会の末路”の続きを読む

専門家について思うこと

専門家について考えさせられるニュースが続いた。 1 防大教授の告発 防衛大学校の現役教授である等松春夫が「危機に瀕する防衛大学校の教育」と題する論考を公表し、注目を集めた。 内容は多岐にわたるが、表題のとおり、全体を通じ … “専門家について思うこと”の続きを読む

スシローの迷惑少年に対する6700万円の債権は、破産手続で免責されないのか?

令和5年1月、少年がスシローの醤油差しを舐めるなどの迷惑行為をし、その迷惑行為を撮影した動画がインターネットで拡散され、スシローが多大な迷惑を被ったという事件があった。 この件で、スシローは、株価の下落や売上減少等の損害 … “スシローの迷惑少年に対する6700万円の債権は、破産手続で免責されないのか?”の続きを読む

読書メモ『世界史を大きく動かした植物』

稲垣栄洋の『世界史を大きく動かした植物』を読んだ。 著者は『生き物の死にざま』といった本も出しており、変わった切り口で、動植物の生態を描くことで知られている。 著者の本は、学者らしく文章が明晰で簡にして要を得る記述なので … “読書メモ『世界史を大きく動かした植物』”の続きを読む

大江健三郎、坂本龍一、反原発運動のこと

令和5年3月は3日に大江健三郎が亡くなった。11日には東日本大震災、福島原発事故から12年だ。そして28日に坂本龍一が亡くなった。 大江健三郎も坂本龍一も多様な顔を持つ。それ故、一般的に偉大な人物がそうであるように、ある … “大江健三郎、坂本龍一、反原発運動のこと”の続きを読む

読書メモ『蝶と帝国』 ※ネタバレ注意 考察あり

南木義隆の『蝶と帝国』を読みました。   南木義隆といえば、ナムボク名義で百合文芸小説コンテストに投稿した『月と怪物』が大きな話題となったことで有名な作家です。 百合小説というと女性同士の恋愛を描いた作品ですが … “読書メモ『蝶と帝国』 ※ネタバレ注意 考察あり”の続きを読む