読書メモ『世界史を大きく動かした植物』

稲垣栄洋の『世界史を大きく動かした植物』を読んだ。 著者は『生き物の死にざま』といった本も出しており、変わった切り口で、動植物の生態を描くことで知られている。 著者の本は、学者らしく文章が明晰で簡にして要を得る記述なので … “読書メモ『世界史を大きく動かした植物』”の続きを読む

読書メモ 『土葬の村』高橋繁行

ムスリム墓地で明らかになった日本人の差別意識 大分県の日出町はイスラム教徒の墓地問題で揺れている。 別府ムスリム教会が日出町に設置しようとした土葬墓地について住民が風評被害を恐れて設置反対の運動を起こし、町議会が設置反対 … “読書メモ 『土葬の村』高橋繁行”の続きを読む

読書メモ 小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』講談社現代新書,2021年

私は手塚治虫の『火の鳥』が好きだ。特に鳳凰編が好きで、何度も繰り返し繰り返し読んでいる。 主人公が「なぜ生きものは死なねばならぬのか?」「いや…なぜ生きるのか?」「死ぬために生きるのか?」と問うシーンがある。中盤の名シー … “読書メモ 小林武彦『生物はなぜ死ぬのか』講談社現代新書,2021年”の続きを読む

下川耿史監修『教科書が教えてくれない 18禁の日本史』

下川耿史監修の『教科書が教えてくれない 18禁の日本史』を読んだ。   最近、Twitterでフェミニズムに言及した主張を読むことが多い。中には自称フェミニストの域を出ていない人のものもあれば、至極もっともだと … “下川耿史監修『教科書が教えてくれない 18禁の日本史』”の続きを読む

カルロス・ゴーンから褒章を剥奪しろ! 勲章褫奪令のあれこれ

カルロス・ゴーンは褒章受章者だった 今日の日経新聞を読んで知ったが、カルロス・ゴーンは平成16年に外国人経営者としては初めて藍綬褒章を受章していた。 内閣府によると、藍綬褒章は「会社経営、各種団体での活動等を通じて、産業 … “カルロス・ゴーンから褒章を剥奪しろ! 勲章褫奪令のあれこれ”の続きを読む

刑事弁護人として損害賠償命令にどう対応するか

否認事件、すなわち被告人が自分の罪を認めていない刑事事件では、犯罪被害者と被告人に鋭い対立関係が生じうる。犯罪被害者と弁護人も同じだ。弁護人は徹頭徹尾被告人の味方だからである。犯罪被害者からすれば、敵の味方は敵であろう。 … “刑事弁護人として損害賠償命令にどう対応するか”の続きを読む

芸能人と不祥事・芸人達の闇営業・記録抹消刑――ダムナティオ・メモリアエ

お笑い事務所の吉本に所属している芸人達が世間を騒がせている。反社会勢力に闇営業をしていたというのだ。闇営業とは事務所を通さずに仕事をすることだ。 闇営業をされると事務所は芸人の仕事から報酬を受け取ることができない。芸人の … “芸能人と不祥事・芸人達の闇営業・記録抹消刑――ダムナティオ・メモリアエ”の続きを読む

悠仁親王殿下の机に刃物、なぜ建造物侵入の容疑なのか? 殺人を死体遺棄から捜査するのはなぜ?

悠仁親王が入学したお茶の水女子大附属中学校に何者かが侵入し、悠仁親王が使用する机とその付近に包丁を置いたそうだ。平成も終わろうとする中で注目に値する事件だと思う。 1.なぜ建造物侵入の容疑で捜査なのか? 警察は建造物侵入 … “悠仁親王殿下の机に刃物、なぜ建造物侵入の容疑なのか? 殺人を死体遺棄から捜査するのはなぜ?”の続きを読む

何故、飯塚幸三が逮捕されないのか? 勲章は? 上級国民への警察の忖度? 

4月19日に、飯塚幸三(当時87歳)が、運転する車を暴走させ、若い親子2人を含む10人が死傷させた。 事故直後から、昨今問題となっている老人の危険運転であること、死傷者数が多いこと、特に若者を死なせてしまったこと、飯塚幸 … “何故、飯塚幸三が逮捕されないのか? 勲章は? 上級国民への警察の忖度? ”の続きを読む

早島大祐『徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか』

徳政令とはざっくりいうと借金を帳消しにする命令だ。悪徳高利貸しからの取り立てに困り果てた貧しい農民を救う、そういうイメージがあった。 早島大祐の『徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか』を読むと、このイメージは浅はか … “早島大祐『徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか』”の続きを読む